《ハーピィの羽根帚》を許せない決闘者たちへ

皆さんこんにちは。紅組のかもめ先生です。
今回はルーシーさんが開催された「遊戯王紅白ブログ合戦」企画の記事ということで、日ごろ自分があまり書かないスタイルの記事に挑戦してみることにしました。
拙い部分は多々あるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。
またこの記事が面白いと思われた方・共感できるなと思った方は、記事をお読みになった後で構いませんので当該ツイートのRT・いいねの方もよろしくお願いいたします。
私、かもめ先生が属する紅組を、どうか勝利に導いてやってください。
さて本題。
突然ですが、皆さんが一番嫌いな(苦手な)遊戯王のカードは何ですか?
表題回収
私はもちろん《ハーピィの羽根帚》です。

通常魔法 ①:相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。 |
これまで幾多のフリー対戦を受けてきましたが、このカードにはいつも苦しめられてばかりいます。
なんなら敗因の8割はこのカードのせいといっても過言ではありません。
かもめ先生が《ハーピィの羽根帚》が大嫌いというのは私の周囲ではかなり有名な話で、「先生に羽根うったら発狂してくれるでw」とまで言われています。ほんと許さねえ
この《ハーピィの羽根帚》というカード、界隈でも有名なあの『城下町チャンネル』の看板プレイヤー・バチカンさんを常に苦しめ続けているカードとしてもよく知られています。(いつも楽しく拝見させていただいてます)
罪深いカードですよね、ほんと。
というわけで今回は、この《ハーピィの羽根帚》がどれほどのクソカードかということを、つらつらと語っていきたいと思います。
「《ハーピィの羽根帚》さえ撃たれなければ勝っていたのに……」「《ハーピィの羽根箒》なんて、あまりに理不尽すぎるだろ!!」という方は、この記事でそのお気持ちを可能な限りすべて代弁させていただきますので、是非とも最後までお読みいただければと思います。
それでは参りましょう。
※この記事はあくまで私、かもめ先生個人の考えにすぎません。
《ハーピィの羽根箒》というカードそのものを否定するためのものでもなければ、《ハーピィの羽根箒》を使っている人を否定するためのものでも当然ありません。
あくまで読み物のひとつとしてお楽しみ頂ければと考えておりますので、その辺りにつきましてもどうぞよろしくお願いいたします。
羽根箒のここがクソ! その1
どんなデッキでもなぜか入っていること
遊戯王にはあまりにも強力すぎて制限カードとなっているカードがいくつかあります。
汎用カードで言えば《増援》や《おろかな埋葬》、《死者蘇生》、《サンダー・ボルト》、そして《ハーピィの羽根箒》などがそれに該当します。
これらの強力な制限カードたちの多くは、実はどんなデッキにでも入るということはほとんどありません。
《増援》は戦士族モンスターをキーカードとする採用するデッキでしか使われませんし、《おろかな埋葬》は墓地を活用するデッキでは使われますが、さまざまな類似カードが増えた最近では必須というほどのものでもありません。
そして《死者蘇生》や《サンダー・ボルト》は汎用性の高い非常な強力なカードですが、それでもすべてのデッキに入るほどのカードではないのが現状です。
とくに《サンダー・ボルト》については制限解除のときこそ非常に騒がれたものの、昨今の強力な破壊耐性持ちモンスターの登場によって、実際に使われている場面を見ることの方が珍しいでしょう。

しかし《ハーピィの羽根箒》だけは、どんなデッキでもなぜか1枚入っているのです。
「ほとんどデッキ内容は決まったけど、1枠余ってるなあ……とりあえず羽根いれとくかw」
そんなノリで入ってしまうカードなんです。
この「とりあえず」という部分がほんとうにクソ度が高く、デッキビルダーデッカスの私を常に苦しめ続けています。「とりあえず」のカードで俺のデッキを崩壊させるんじゃねえ
羽根箒のここがクソ! その2
ほとんどの状況で使える全体除去であること
数ある理由の中で、これが最も《ハーピィの羽根箒》をクソオブクソたらしめているものです。
魔法・罠カードの除去については《ハーピィの羽根箒》にかかわらず、多くのものがカードプール上に存在しています。
特に使いやすいもので言えば《サイクロン》や《ツインツイスター》、《トロイメア・フェニックス》などがあり、汎用性も高く魔法・罠カードの除去として活用できる非常に優秀なカードとなっています。
またそれらの除去カードは、ほとんどが1枚または2枚のカードを対象にとって発動する除去効果となっています。
遊戯王というカードゲームの良い部分は、こうしたカードによって対象に取られてもその発動に対して伏せカードを発動することができる「チェーン」という概念にあると私は考えています。
《サイクロン》にチェーンして《強制脱出装置》を発動させることで、ブラフの伏せカードに相手の《サイクロン》を使わせて本命の伏せカードを守る、《強制脱出装置》を使わせて自分のエースモンスターの召喚を通すといった駆け引きが生まれるというわけです。
しかし《ハーピィの羽根箒》はそうした駆け引きすら否定してしまいます。
ブラフで伏せたカードであろうと相手の動きに対応して発動できるカードであろうと、区別なくすべてを無情にも破壊しつくしてしまうのです。
また遊戯王というカードゲームにおいて、魔法・罠カードの全体除去はそう軽々しく発動できるものではなく、同様の効果であったとしても何かしらの条件やコストを必要とするものがほとんどです。
モンスターで言えば《風霊神ウィンドローズ》や《M・HERO アシッド》、魔法カードでは《クリムゾン・ヘル・セキュア》などがありますが、いずれも出すにはさまざまな条件が必要となっているものばかりで、どんなデッキでもどんなタイミングでも使えるというものではありません。
しかし《ハーピィの羽根箒》は、「とりあえずドローしたら即撃ちする」というだけでも十分に強さを発揮することができます。
特に後攻1ターン目、メインフェイズ1の一番最初に《ハーピィの羽根箒》を撃たれると、ほとんどの速攻魔法カードや罠カードは効果を使うこともなく除去されてしまいます。
「ドロースタンメイン……あ、とりあえず羽根でw」ころすぞ
羽根箒のここがクソ! その3
対策カードが限定的なものばかりとなってしまうこと
「そんなに《ハーピィの羽根箒》が嫌いなら対策しろよ」
画面の向こうから、そんな声がちらほら聞こえてきます。ごもっともです。
しかし《ハーピィの羽根箒》の対策カードと言われたとき、皆さんはどんなカードを想像するでしょうか。
有名どころで言えば、《スターライト・ロード》や《大革命返し》あたりが出てくるでしょうかね。
これらのカードは確かに《ハーピィの羽根箒》に対しては強いのですが、逆に言えばそれ以外のカードにはかなり腐りやすいカードとも言えます。
《ハーピィの羽根箒》以外にも《ツインツイスター》や《激流葬》といった複数枚除去が流行している環境であればこれらのカードを強く使うことができるのですが、《ハーピィの羽根箒》1枚のためだけにこれらのカードを採用するにはあまりに厳しいところがあります。

これらのカード以外で言えば《神の宣告》などのカウンター罠が候補に挙がってくるのですが、これはこれでまた別の問題が発生します。
というのもカウンター罠カードには非常に強力なものが多く、《ハーピィの羽根箒》を止めるという使い方以外の方が強力すぎるんですよね。
特に《神の宣告》については無制限カードなので3枚まで採用できるのですが、正直《ハーピィの羽根箒》に対して使うよりも、相手の召喚権を潰すという使い方があまりにも強力すぎるので、カジュアルデッキで使うにはちょっとなあ……というところですよね。
そういうことまで考えてしまうと、たった1枚でそれだけ考えさせられてしまう《ハーピィの羽根箒》がどれだけ強力なカードなんだよ、って話になるわけですよ。困ったさんですね。
羽根箒被害者の会
ここからは、私がかつて《ハーピィの羽根箒》によってコロコロされてしまったデッキたちを紹介していきます。
思い返せば思い返すほど、「あの時、《ハーピィの羽根箒》さえなければ……」というものばかりでした。
そんなかわいそうなデッキたちの声を聴きながら、是非とも皆さんも《ハーピィの羽根箒》にコロコロされてしまったデッキたちを思い返しながら、お読みいただければと思います。
【ブラック・マジシャン】
デッキ内の多くが魔法・罠カードで占める、代表的なデッキの1つですね。
このデッキは《マジシャンズ・ロッド》と《黒の魔導陣》《イリュージョン・マジック》《マジシャンズ・ナビゲート》と盤面を作っていき、そのあとは《ブラック・マジシャン》と《黒の魔導陣》のコンボで毎ターン相手のカード1枚を除外するという非常に強力なコントロールができるデッキなんですね。
しかしこの盤面、実は《ハーピィの羽根箒》1枚で吹き飛んでしまいます。
一度デッキが回り始めて《竜騎士ブラック・マジシャン》まで出してしまえば《ハーピィの羽根箒》も怖くないのですが、【ブラック・マジシャン】デッキで負けるときの多くは後攻1ターン目に《ハーピィの羽根箒》を撃たれてしまいそのまま何もできずに押し切られるパターンが多かったですね。
【ペンギン勇者】
このデッキも《影依の偽典》《星遺物の傀儡》などの永続罠カードを核として、さまざまな魔法・罠カードを中心に使うデッキです。
【ペンギン勇者】デッキは、かつてガチまとめさんの方で記事を書かせていただきましたので、こちらも併せてお読みいただければわかりやすいかと思います。(隙あらばダイマ)
まあオリジナルデッキの宿命といいますかこうした永続罠や永続魔法、フィールド魔法といった置物がコンボ・ギミックの根幹となっているデッキは、《ハーピィの羽根箒》を撃たれると盤面が崩壊して一気に押し込まれてしまいますね。
この【ペンギン勇者】デッキも先ほどの【ブラック・マジシャン】と同じく、回り始めればたとえ《ハーピィの羽根箒》を喰らっても何とかできるのですが、盤面が整うまでに一掃されてしまうとほんとどうしようもないという感じで負けてしまうことがほとんどでした。
その他のいろんなデッキたち
【昆虫忍者】……「忍法」永続罠カードが破壊されて変化したモンスターが一緒に全滅
【PLUTOデーモン】……デッキの根幹である《煉獄の災天》《デーモンの呼び声》が除去される
【メタルフォーゼエーリアン】……《宇宙砦ゴルガー》で再利用するための永続魔法・罠やPカードが全滅してギミックそのものが崩壊
いやほんと、こう見たらほんと私のデッキ《ハーピィの羽根箒》に対して弱すぎません?
あと最近、周りの人たちが《ハーピィの羽根箒》を撃つときに「いや~、すまねぇなあ~~www」みたいな感じで煽ってくるのが、はらわた煮えくりかえ太郎って感じでほんと酷いんですよね。
お前ら全員、覚悟しとけよ!!
まあそれを含めて楽しんでるところもあるんですけどね
おすすめの対策カード
《スターライト・ロード》

おまえさっき使いにくい言うてたやんけ!!
でもこのカード、やっぱり決まれば相当強いカードなんですよね。
破壊を守ったついでに出てくる《スターダスト・ドラゴン》くんもいれば、実質的に2回まで守ることができますからね。
やっぱ歴代主人公のカードは、偉大なんやなって……。
《抹殺の指名者》

個人的に、今もっとも注目しているカードですね。
このカードの面白いところは「自分のデッキに採用しているカードであれば、なんでも無力化できる」という点にあります。
つまりこのカードを採用していれば、《ハーピィの羽根箒》を採用する理由がちゃんと生まれるという部分が素晴らしいんですよね。俺が使う羽根箒はいいんだよ
《身代わりの闇》

《ハーピィの羽根箒》が嫌いすぎて、一時期すべてのデッキに採用していた通常罠カードです。
おまけ効果でデッキから闇属性・レベル3以下のモンスターが墓地へ送れるので、《トリック・デーモン》や《ネクロ・ガードナー》、《絶対王 バック・ジャック》などを送ってコンボ・ギミックの1つとして活用しています。
最近は破壊効果を持ったカードもたくさんあるので使う場面にも困りにくく、非常に良いデザインのカードだと思います。
《ミラーフォース・ランチャー》

「良き力だ」
効果そのものも強力ですが、このカードの一番良い部分はやはりリボルバーごっこができるところですね。
どや顔で撃ってきた《ハーピィの羽根箒》に対してこのカードを発動し、対戦相手を絶望の淵へと沈めてやりましょう。
《やぶ蛇》

たぶんこれが、現状で最も羽根対策に使いやすいカードかなと思います。
《ハーピィの羽根箒》以外の魔法・罠カード除去の対策にも使え、おまけの効果でほとんどのモンスターをデッキ・EXデッキから出すことができるので、こちらのコンボも通しやすくなるという非常に強力なカードとなっています。
ですが、このカードで《異星の最終戦士》や《ナチュル・エクストリオ》、《RR-アルティメット・ファルコン》といった凶悪なモンスターを出すこともできてしまうので、使う際はその辺りもよく理解したうえで発動するようにしましょう。
またこのカード、《トラップトリック》から持ってこれるのも強いです。使う際は合わせて採用を検討しましょう。
《魔宮の賄賂》

フリー対戦で使うカウンター罠として、おそらくもっとも無難なカードだと思います。
使える状況も多いですし、何より相手に1ドローも与えるのでヘイトを集めにくいのが良いところですね。
相手のドローで引き込んだカードによって追い込まれてしまうことも少なくないですが、まあそれは自己責任ということで。
おわりに
いかがだったでしょうか。
ここまで散々なことを言ってはきましたが、《ハーピィの羽根箒》は遊戯王を代表する最強カードであることは間違いありません。
というか、むしろ《ハーピィの羽根箒》のおかげで勝てたというのは、デュエリストであれば誰しも一度は経験していることでしょう。
もちろん私も、そうした経験は幾度となくあります。愛してるぜ
こうした高度なバランスで成り立っているゲーム性だからこそ、今日まで遊戯王というカードゲームが親しまれてきたといっても、過言ではないと私は考えています。
だからこそ最後は、あえてこの言葉を送りたいと思います。

「ありがとう。《ハーピィの羽根箒》」
まあどれだけ良いところがあったとしても、羽根箒がクソであることに変わりはないがな!!!
おわり。
ここまでのご精読、ありがとうございました。
また機会がありましたら、次の記事でお会いしましょう。
それでは。
……
……
あ、最後に。
是非ともこちらのツイートのRT・いいね、よろしくお願いしますね!
リンク貼っておきますので!
それでは改めまして、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!